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「お疲れ様でーす」
「お疲れーっす」
疲れた疲れたなんて言いながら、アタシ達はレジから控室へと引っ込んだ。
ここはレンタルビデオ店。一応全国チェーンだが、有名なTU○AYAさんとか○EOさんとかではなく。小さな店舗に少人数でほそぼそと営業する・・・まぁ、店長に言わせれば地元密着型志向!のお店。
「おなかすいたー」
「花、そればっかだね。何か食べいく?」
タイムカードを切った途端机にベターっとなるアタシ。
田中 花。小学一年生で習う漢字の羅列がアタシの名前。
22歳フリーター。
ちなみに趣味は睡眠。
好きなものはUFOキャッチャー♪・・・それこそ月に何万も使ってしまうぐらいのバカである(自分で言うの切ないね)
あとはまぁ、レンタルビデオ店で働くぐらいだから映画鑑賞も好きだな、うん。
それで、アタシと一緒に上がって、横で笑いながら素敵な提案をしてくれたのが、同い年の望月 奈々子。
アタシと違ってほんわかほんわり女の子らしい、癒し系のかわい子ちゃんだ。
「行く行く!奈々、何食べたい?」
「何がいーかなぁ・・・」
うーん・・・と視線を宙に浮かべて考える奈々の後ろから、カチャリと音がして店長が控室に入って来た。
片手にはダンボール箱・・・
まさか今頃入荷のDVDでも来たのか?と首を傾げるアタシ。
おはよーございますなんて業務的な挨拶を交わして、店長は机にダンボール箱を置いて席についた。
目の前でビリビリと開けられるそれ。
なんとなしに見ると、その箱は本社から送られてきたようだ。
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