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「いつまでも 仲が良いね…見てるコッチが照れますけど?」
庭先の紅葉の後ろから忍の弟 慶(ケイ)君が現れた。
手には庭用ほうきを持って。
「慶っ?!何でこんなところに?」
慌てて俺の傍から離れようと身体を離す忍の腰を捕まえる。
「ちょっと!伊織さんっ!」
慌てようが何だろうが 俺から離れようとするのは許さない。
『いいのかい?慶君。そろそろ集まらないと…』
ジタバタする忍を一瞥し 慶君にニヤリと笑いかける。
「そうですね。でも遅刻しないで下さいよ 二人とも…」
腕時計を見て小さく溜め息をつくと ほうきを片手に俺達に手を振りながら立ち去った。
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