1.初陣終わって…

3/3
前へ
/9ページ
次へ
「てか、最後のあの女の子凄かったよな…」 10分以上Artificial War(以降は長いのでAWと呼ぼう)の感想をぶちまけた後、俺は思い出した様にそう口にした。 「あぁ、“リトル・メシア”のことか」 「“リトル・メシア”?」 「そ。本名は違うけど、いつもフラリと敗色濃厚の軍に加勢しては、必ず救っていく“小さな救世主”って意味でそう呼ばれてるらしい」 「へぇ…」 “小さな救世主”…ね。 勝てる見込みが殆ど無かった俺たちの軍へ加勢し、一人で幾人もの敵軍を葬り去って行く姿は、味方の俺たちからすると心強く、なるほど、確かに“小さな救世主”という二つ名は最適だろう。 …まぁ若干安直な感じは否めないがな。 「にしても、本当に羨ましいな…」 そう言って、俺は先ほどまで首の後に挿さっていた接続ケーブルの先にあるAWを発売するに当たってAMANOという会社が開発した機械―俺は詳しいことは知らないが、この機械が補助することで、あのクオリティを発揮出来ているらしい―を見つめる。
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加