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「あの試験すげー手こずった。ケガの処置とか」
「俺はモンスターの戦闘が辛かった」
口に任せて試験内容を吐露していく青年ふたり。
これからはじまるであろう試験に一抹の不安と同情を抱きながら、準備する未来の新米たちを見守った。
「どいていただけるか?」
突然かけられた声に、ぎくりと背を伸ばすフィリップとサミュエル。
別段変わった話をしていたわけではないが、暇をもてあましている姿は注意される対象だ。
声のした後方を向くと上司でなく渦中の人物、ニネットがいた。
「あ、あっごめんごめん!」
「受付か?」
慌てて立ちあがり騎士兵はふたりで対応した。
ふたりの勢いにおもわず身を引きそうになったが、受付。と聞き「あぁ」と繋ぐ。
「番号札をもらえるか?私としたことが忘れてしまったんだ…」
慌てて受付のテーブルに向かうフィリップ。
ぽつんとあった番号札を見つけた。
めくるとNinetteと名前が書かれていた。
「これだね。どうぞニネットちゃん」
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