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「大祐で互角なら十分だ。僕もそこに加われば、こっちの勝ちだな」 「加わるって、どうやって……?」  誠司の言葉に錦が不安と心配の入り混じった顔をする。 「まあ、それは見てのお楽しみだ」  そんなことを言って、誠司はニヤリと笑って見せる。  彼としては早く手に入ったばかりの例の武器が使いたくてうずうずしているのだろう。  まったく、それだけの為にそこまで無責任な事を不用意に言わないで欲しい。 「この件については、私達が責任を持って、全力で取りかかろう。  錦君は安心していてくれたまえ。彼の言う通り、きっと勝って見せよう」  大祐までもそんなことを言い出した。  二人とも旧友なだけあって、流石というか何というか。  しかも、勝手に『私達』とか言ってる。そこには、確実にアタシも含まれていた。  本当に好い加減にして欲しい。  いつだってそうだ。アタシが何か言う前に、方向性は二人に決められてしまう。    ――二人がその気なら、アタシもやるしかないじゃない。    「いや、でも……」  どうにも不安が拭えていないらしい錦に、アタシは言う。 「いいから、黙って見てなさい。アタシら『ケルベロス』の実力見せてあげるわ」 「なんだ、准も随分とやる気じゃないか」  誠司が笑う。誰のせいだと思っていやがる。 「まあ、こうして僕らの意思は固まったことだ。目に物見せてやらないとな。  織布誘に、一泡吹かせてやろうじゃないか!」
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