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ジリリリリリリリ
「…………………るせぇ…」
もう朝なのか、そう思いながら目覚まし時計を止め重い瞼をあける。
「ふあ……面倒くさ………」
気だるい……まぁ、別に何かしたって訳でもないけど。
俺の名前は紅 壱琉【くれない いちる】
高校一年生で興味があるものは特に無し。
ガチャ
「おっ、感心感心、起きてるじゃねぇかイッチー」
「………んだよ兄貴、朝から煩い」
「くくっ、相変わらず寝起き悪いな」
そう言いながら俺を見て面白そうに笑い始めたムカつく奴は紅 琉綺【くれない るき】
警察官の仕事をしている俺の兄貴。
「イッチー、いま俺のこと心の中で貶さなかった?」
「別に………つうか俺様はイッチーじゃねぇ」
「あー恐い恐い、一人称が俺様になったから怒られない内に行くか」
「…本気で恐いなんて思ってないくせによく言うな、そんなこと」
「あはっ、バレた?」
なんかムカつく…。
笑顔でそう言う兄貴の顔面を今すぐ殴りたい衝動に駆られた。
「…………で、何しに俺の部屋に来たんだよ…」
「あ、そうそう。ふーやんがイッチーのこと迎えに来たから伝えようと思って」
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