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(あの扉が開いたのを見て気づいたら、ここに来ていた)
「わけわかんねぇ……、おい!」
有栖はおろおろしている、兎を呼んだ。
兎は一瞬、ビクッとしたが有栖に近づいた。
『な、何でしょ、ちょっと、離して下さい!』
近づいた兎を有栖は掴んだ。
(どこかに電池でも入ってんのか?)
兎の体をよく見たが、それらしいものはない。
『離して下さい、離して下さい!』
余りにも暴れるので、離した。
『アナタはアリスさんじゃない! アリスさんの偽物だ!』
そう言うと、森の方へ走りだした。
『アリスさぁーん! どこですかぁぁあ』
また叫び出し、森の奥へと消えて行く。
「ロボットか? 妙にリアルだったな」
走って行く兎を見ていたが、此処に突っ立ていてもしょうがない。
「めんどくさいけど、行くか」
有栖は兎の後を着いて行く事にした。
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