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「…………」
幼女が無表情で男子トイレの洋風便座に腰かけている。
その光景だけでも異様だが、その幼女の格好がさらに奇妙だった。
おかっぱ頭に白ブラウスと赤い吊りスカート。見た目は小学生だが、顔立ちは整っており、美少女と言うほかない。肌は雪のように白く、瞳は琥珀を思わせるような綺麗な黄土色。
どこか作り物めいた美しさがあり、俺は市松人形を思い出した。
なぜか膝にはノートパソコンを置いている。
だが、トイレにこの格好って……。
そんなはずはないと、馬鹿馬鹿しく思いながらも酔っている勢いで、冗談半分に聞いてみる。
「君ってもしかして、トイレの花うっ」
馬鹿だった。自分の状況を忘れていた。
口を開いた拍子に俺は、
吐瀉物を幼女にぶちまけていた。
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