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「_っ!!」
俺は咄嗟に右手を引き、右手を左手で押さえた。
この押し入れ…絶対何かある。
「くっ…まさか『神雷の罠(ゴッドサンダートラップ)』が仕掛けてあったとは…不覚…」
右手にはまだ痺れが残っているような気がする。
その時、トントンと扉をノックする音が聞こえてきた。
「…どうぞー。」
「こんにちはです先輩。」
入ってきたのはゴスロリロリ娘(18)こと『水橋レイラ』であった。
アメリカ生まれのアメリカ育ちで日本国籍というややこしい称号を会得している。
どうも、何年かアメリカで育って何年か日本で育ったらしい。
さらにアメリカ人と日本人の子と頭がパンクしそうなよく分からない後輩である。
彼女に日本語を教えた人物が「○○です」萌えという性格なのでぎこちない日本語を話す事ができる。(命名『霊羅の鍵』(レイラーズキー))
「用件は?」
俺は必要最低限の言葉だけ発する。
「えと、今何時ですか?」
「時計ならそこにあるだろう。」
俺がベッドの向かいの壁を指差した。
「へ?…あ。」
「『あ』じゃないわっ!いくら身長が低いからって、あれは見えるだろっ!!」
「午後5時55分…『ごごごごご』って『ご』が『ご』個並んでますです。」
ロリロリ娘が『ごごごご』言いはじめたぞ…
「お前は昔の洗濯機かっ!」
「洗濯機じゃないです。どうせなら炊飯器にしてくださいです。」
訳がわからない。
その時、ロリロリ娘のお腹がグーと鳴った。
「…お腹空きましたです…」
ロリロリ娘が自身のお腹を摩る。
「むぅ、確かに。そろそろ晩飯時だからな。」
「晩御飯は何時からですか?」
レイラが泣きそうな顔でこちらを見てくる。
「た…確か、出来上がったら呼びかけに来るって_」
狙ったように、
「晩飯用意完了ー。食べたいヤツから勝手に来い☆」
と魔の憑く聖職者(グレーデビルガール)が廊下で声を発した。
「んじゃ、行きますか。」
「GOGO~」
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