154人が本棚に入れています
本棚に追加
美人で頭のいい彼女は、俺にとっては高嶺の花だったが、付き合い始めて二年経った今では、彼女とずっと幸せな関係を築いていけると思っていた。
なのに――!
今更、思っていたイメージと全く違ったから別れてくれなんて、どういうことだよ!!
イメージ?
イメージって、一体なんなんだ!?
二年も付き合っていて、今更イメージがどうだかで振られるなんて納得出来ない。
意味を問い質したいのは山々だが、着信拒否をしてまで拒絶されれば、この関係に未来がないこともわかっている。
もう諦めるしかないのか、とため息をついた俺は、突然鳴り響いた軽快な着信音にビクッとした。
(誰?)
まさか彼女じゃないよな……?
俺は微かな期待を抱きながら、相手を確かめることもなく電話に出た。
「……もしもしっ!」
『よう。久し振り、昴。元気か?』
電話越しに聞こえてきた低い声に、俺は脱力して床に座り込んだ。
期待していた分、落胆も大きい。
最初のコメントを投稿しよう!