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教室に向かう途中の廊下でクラスの不良グループの男子に背中や頭を叩かれながら 「俺の前を歩いてんじゃねぇよ!ブスが!!」 「ははは一真君朝から機嫌悪いね」 私に怒鳴りつけてきたのは 不良グループの『越智一真』と『川本大輔』だ。 「ごめんなさい」 私は一言謝り後ろから来る一真と大輔に道を譲った。 私の横を通り過ぎる瞬間に一真の後を歩いていた大輔が私の胸をセーラー服の上から平手打ちした。 「痛っ!」 思わず口にした。 それを聞くなり大輔は 「彩菜、今度はいつやらしてくれるんだ?」 私は下を向いた。 私はこの一真と大輔に何度も凌辱されている。 最初は怖いと悔しいの二つの気持ちしかなかった為に、拒み続けていたが拒めば顔以外の所をボコボコになるまで殴られる。とても女子の扱いではない。徐々に私は拒むのをやめていった。 しかし自ら受け入れているわけではない。あくまで自分の身を守ろうとする防衛本能がゆえだ。 「一真君いつやろっか?」 「そんなにこんなブスとやりてーのかよ大輔は?」 「ブスでも一人で処理するよりはマシじゃない?」 「そんなもんか?はははは」 何気ないような口調で二人は話していると私の後ろから 「おい!やめろ!」 悪魔の会話を止めるように仲裁の言葉が入った。 とっさに私は顔を上げた。
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