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私の計画の中ではキレた一真が優斗を2、3発殴ってビビった優斗が彼女を差し出すかのように詫びを入れるかと、その程度に考えていた。
それだけでも十分なはずだった。明日からは優斗ブランドは消滅し一気に人気のない一人の生活を始めさせる予定だった。
しかし優斗は私が覗いた時点ですでに2,3発どころか顔の原型が留めていないくらいに殴られていた。
2年の女子は怖くてその場で泣き崩れていた。
一真は優斗の髪の毛を掴み
「おい、優斗!生きてるか?」
「ひゃ、ひゃい」
口の中が切れているのか優斗は上手く返事が出来ていない。
「てめぇあれだけこの子に手を出すなって言っただろうが!俺が狙ってるの知ってて何してくれてんだ!!」
「ご、ごへんなひゃい」
優斗は目からは涙が溢れ、鼻や口からは激しく流血している。腫れあがった頬はシャープな優斗の面影を完全に消してしまっていた。
これではもうその辺で会っても誰だか分からない。
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