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越智一真は1週間の自宅謹慎とする。
これが学校が奴に与えた処分だ。……ずいぶん緩い。でもまぁしょうがない。とりあえずは学校に来なければ他の計画を遂行しやすくなる。
朝の担任の話では優斗は2週間の入院が必要らしい。それを聞くなり優斗の席の隣に座っている滝嶋結子が前の席の
『窪田恵美』に声をかけた。
「優斗何かそうとう顔ボコボコなんだって!他のクラスの子達が生で現場を見たらしいよ。イケメンだけがとりえだったのに残念だねあいつも。」
「そうだね、でも今度ご飯に行く約束を結子してなかったっけ?」
「あんなの社交辞令だってば!あんな遊び人と二人でご飯なんか行ったらすぐにヤラれておしまいだよ。」
「そうなんだ……でも優斗も気の毒だね」
「何で?恵美あんたあいつに気でもあったの?」
「あ、あるわけないでしょ!」
「ふ~ん、どっちでもいいけど、それより今日またあそこ寄って行こうよ」
「え?でも結子塾に行かなくていいの?」
「いいの、いいの!」
この話を普通に聞いていたら塾をさぼってファーストフードやカラオケあたりにでも遊びに行くんだと思ってしまうほどあっさりとした会話だ。
だがそんな健全な遊び場ではない。この二人が行くのは合法ではあるがドラッグパーティを開催しているクラブだ。
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