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情事後、だるい体を起こせば隣で寝息をたてて眠る竹准。
起こさないように脱ぎ散らかしてた服を拾い着替える。
洗面所にいき、首を見たら案の定赤い痕。
なんで付き合ってもないのに痕なんか付けるの?
こんなことされたら…諦めたくなっても諦めきれない。
いつもそう。
もう離れようと思うと優しくしたりする。
どうせ俺とは同じ気持ちじゃないなら、そんなのいらない。
だけど悔しいほど、竹准が好き。大好き。
叶わない恋だって分かってる。
だからこそこの想いは、この気持ちは熱く、強くなる。
悲しくなる時もあるけど、竹准の前じゃ笑うことしか出来ない。
俺の本当の想いは、知られたくないから。
「ばい、ばい…」
お別れを言ってから部屋を出る。
もうこれで最後。
夜風が気持ちいい暗い帰り道、携帯を取り出してアイツにメールを送った。
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To:竹准
Sb:No title
本文:
もう俺らの関係終わり
にしよ?
だから今日でバイバイ
!
今までありがとう。
修ちゃんとお幸せ
にねー?
-END-
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携帯を閉じて空を見上げる。
だけど涙で月が滲んで見えないや。
今まで流したたくさんの涙は、あなたを思う切ない恋心。
好きっていう、たったそれだけの気持ちで動いた。
俺の大きな片思いは、今終わった。
ーEND
.
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