628人が本棚に入れています
本棚に追加
/165ページ
「ここは……」
真っ白で何もない、だが神秘的で心を惹かれる。
「やっほー、気分はどう?」
そしてそこには宙に浮いてる翼の生えた少女。俺の脳はひとつの結論にたどり着く
「あぁ、夢か」
「え!?ちがうよ?夢じゃないよ!」
なんか翼幼女が俺の耳を引っ張るわけでして
「いっだだだだだだだだ!」
とても痛かった
「ね?夢じゃないしょ?」
「わかった!わかったから!だから手を離せ!」
解放される俺の耳、千切れるかと思った
「信じてくれたならいいや」
あっさりしてるなぁ
「ところでここはどこなんだ?見たところ地球って訳じゃなさそうだが……」
感じ的に天界?あの世?だとしたら俺は死んだのか?
「正解~ここは天界、あなたは死んじゃいました。てへっ☆」
いま……なんと?
「死んじゃいました。てへっ☆」
いやいやいや、まさかな。こんな幼女の言葉を真に受けるわけ「幼女じゃないよ!神様だよ!」なん……だと?読心術が使えるのか!?「神様だも~ん」…………
「しかし、死んだ実感がわかないんだが……死因はなんだ?」
「えっとね、確か……」
頬に人差し指を当てて、こてん、と顔を傾ける神様。くそっ可愛いな!
「……あ、あったあった。死因はね、鹿の衝突によるショック死だよ!」
…………はい?
「え?鹿?」
「うん!正確には鹿の角が肺から脊椎まで斜めに貫通して、かな?」
はは、なにそれ、笑えねえ
「えっと、ごめんなさい!」
「え?いや、死んじまったもんはしゃあないよ。鹿強えぐらいに思ってるさ」
「いや、あの、そうじゃなくて」
ん?ではなにかほかにあるのかな?
「じ、実は、あなたの運命の線を近所の老人(99歳)と間違えて切ってしまって……」
なん……だと?
「あなたを間違って殺しちゃったんです。てへっ☆」
最初のコメントを投稿しよう!