---出番欲しさに---

13/18
前へ
/41ページ
次へ
根負けした俺は暗くなり始めた 道を歩きながら空を見た。 点々と少しではあるが星が輝きを放っていて、その光は俺たちを祝福していた。 オイッッ!! これじゃあ泊まれるフラグが 立ってるみたいじゃないかよ!? 帰り道がいつもより長く感じる。 それはきっと俺はこんな態度を 取りながらも心では嬉しいから。 沙耶とこうして肩を並べて歩く 日々がとても新鮮に感じられた。 いくら新鮮とは言えども泊まる シチュエーションまでは要らないと思うがな!! もうすぐ9月も終わりを迎え 冬の訪れを感じさせる10月。 夏の暑さが恋しくなる季節に 入ろうとしていた。 「沙耶って……いつも薄着だよな」 まだ数回と言う再開であったが いつでも沙耶は半袖にショートデニムだ。 「だって動きやすいじゃん」 沙耶はこう答えたが俺が聞きたかったのは、寒くないのか?と言うことだった。
/41ページ

最初のコメントを投稿しよう!

67人が本棚に入れています
本棚に追加