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翔の部屋。いつも見慣れた景色。
私は次に来るのは荷物を取りにくるのが最後。
我慢していた涙が溢れだす。もう泣かないと決めたのに。涙が止まらない。
私はそのまま倒れた。
しばらくして意識を戻すと翔が寝かせてくれたらしいベッドの上だった。
翔は私のとなりにいた。 私のあたまを撫で「小夏ごめんな」と何度も謝る。 再び涙が溢れる。
翔はずるい。翔は。
「別れたくない」
決して口に出してはいけない言葉を私は言ってしまったのだ。
翔は
「俺も別れたくない」
と抱き締めた。
私はバカだ。
多分世の中で一番狂ってる。
翔に溺れた本物のバカだ。
こないだ浮気した男をそして付き合い当初に元カノと並行して平然と告白してきた男を許そうとしている。
世界中の皆に笑われるだろう
友達もあきれるだろう
だけど私は多分一生
この男を憎めない
きっと……
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