不安と嫉妬と執着

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不安と嫉妬と執着

友達に翔とは別れなかったと話した。 周りの友達は皆あきれていたかも知れない。だけど誰も私を責めなかった。見守っていてくれた。 その頃の私は体重も五キロ減り、ブラジャーも合わなくなり、顔もこけて、目の下にはメイクで隠せないほどのクマが出来ていた。 鏡をみるたびゾッとした。職場の制服も合わなくなり、初対面の人までにも制服のサイズ合わないよ。と突っ込まれるほどに。 私はもともと身長が低く童顔でいつも年齢よりも三歳は若く見られていた。しかし今の自分は信じられない位老け込んだ。 だけど人前では笑って見せた。決して悟られないように常に笑った。 食事に誘われてもさっきお菓子を摘んだからと嘘をついて笑った。 痩せたねという質問には太りやすい年齢を越えたんです。とおどけて見せた。 正直そんな質問も何もかもうんざりだ だけど皆心配してくれている。 それがわかっていたから逆に心配はかけたくなかった。 早く帰りたい。毎日それだけ。職場にもたえきれず春には退職すると言った。 全て一からやり直すのだ。 翔とやり直すのだ。 環境をかえたい。それだけが当時の私を生かしていた気がする。 だけど私の地獄の日々はこれでも中盤に過ぎなかった……
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