きっと誰もが弱い

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きっと誰もが弱い

翔と別れて初めての週末は1人で少し高級なカフェに向かった。 大好きな抹茶オレを注文し、買ったばかりの本を読んだ 穏やかな昼下がり。 久々にお腹が空く感情が戻った。 シフォンケーキを注文し残さず食べた。 食べ物を欲しがったのは2ヶ月以上ぶりだ。 少しずつ体の機能が回復していた。 カフェに何時間か滞在し、家に帰った。バスを待たずに2時間の道のりを歩いて帰った。 家に帰ると日曜日のアニメがかかっていた。これを家族と見るのは何年ぶりだろう。翔のいない日曜日はどれくらいぶりだろう。 そんな事を考えていた。 部屋に戻るととてつもない孤独感に覆われた。 翔の事を嫌でも思い出す。 でもこれで良かったんだと頭で理解する。 それでも翔との楽しかった思い出、幸せだった日々がその思考を邪魔する。 翔に会いたい。会いたくてたまらなかった。 翔は今何をしているのだろうか。 翔は今何を思っているのだろうか。 翔はいつまでも私の心を支配する。
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