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外観同様に、内部のの装飾も派手ではないが気品が漂っていた。
内装は純和風で、木張りの床は綺麗に磨かれており、建物全体に洗礼された美しさがあった。
男は靴を脱ぎ、店の奥へと入っていく。
装飾の美しさに目を奪われていた少女もおいていかれないよう慌てて靴を脱いだ。
自分が歩いたら汚れてしまう……少女はそう思ったが、男においていかれてしまっては困ると思い至った。
やはり一瞬躊躇を見せるが、お邪魔します、と小さく呟き男の後を追った。
しばらく歩き、男はひとつの扉の前で止まり、少女へと振り返った。
「ここが風呂です。三十分程で入ってきてください。着替えはこちらで用意したものを着ていただきます」
「ハイ」
「では」
少女が頷いたのを確認すると男は踵を返し、どこかへと行ってしまった。
着替えを取りに行ったのだろうか……少女は首を傾げたが、30分と言われたのを思い出し風呂場の扉に手をかけた。
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