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和はビールを2杯飲んだ頃から、少しほろ酔い気分になりだした。
こいつ、弱いのかな…?
「仁?…仁が来なくなっちゃって…俺、なんか寂しくって……」
和は、ポツリポツリ話しだした。
「父さんが倒れて、俺、一人っ子だし…誰かに甘えたい時があったの……仁の顔がいつも浮かんでた……」
眠そうに目を擦りながら話す和の横に座り、俺は頭を撫でてやった。
和は肩にもたれかかり、眠ってしまった。
何だろう…この守ってあげたい感情。
顔を覗きこめば、長い睫毛に涙の後。
――――俺は、そっと唇を合わせた。
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