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「さて、どうするか」
鳳凰亡き後、粉骨砕身して政に打ち込んだ結果何とか信頼を得れたのだがまだまだ問題は山積みだった
「さしあたり、当面の問題は兵の数ですね」
琥珀は悩ましげにため息を洩らした
「確かにな」
現在、公にはなっていないがブレア家の奇襲により重臣は雪音を除き全てが殺され、兵もかなりの数を失ってしまった
今、他の六名家と戦でもしようものなら今度こそ鳳凰家は潰されてしまうだろう
「しかし、問題なのは兵だけではありません」
室内ではコートを脱いでいるユエラが口を開いた
「盗賊のことだな」
雪音も面倒くさそうにしている
「盗賊?」
「あれ、にっ……兄様には報告がいっていませんでしたか?」
あれから琥珀は俺の事を兄様と呼ぶことにしたらしいのだが、今だに慣れないらしく照れ臭そうにしている
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