数は力

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鳳凰の死は瞬く間に大陸全体に広がった それはそうだろう。六名家の当主が死亡したのだ、これを期に他の六名家が動きを見せるかもしれない 「ふむ、まずまずか」 ブレア家当主、アルセード・フォン ・ブレアは満足気な声を漏らした 「やりましたな、アルセード様」 アルセードの下にこずるかしそうな顔と、分かりやすいくらいのもみ手をしながら男が現れた 「サルデスか、この度はそちの策がうまくいったようだな」 「いえいえ、当初の予定では《暗闇に住まう者達》も無事に帰還させる予定だったのですが、まさか全滅させられるとは」 「まあ、それは奴への手向けとしていいだろう」 長年争いあってきた鳳凰家の当主を殺害できたのだ、アルセードは上機嫌に手に持っていたワイン瓶をを煽った 「ところで、鳳凰家は潰れたか?その報告をまだ訊いていないのだが」 すると、サルデスはこずるかしそうな顔を見にくく歪めた 「鳳凰家は、鳳凰が死んで数日はぐらつきましたが今では完璧に持ち直しています」 「何だと?」 今での上機嫌そうな表情から一転して、アルセードは不機嫌そうな声を上げた
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