第1章《始まり》

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ギルドの前に転移すると、空は既に茜色に染まっていた。 (もう夕方か。早いところギルドに依頼達成を報告して、とっとと帰って寝よう) そう思い、ライナはギルドへ入っていった。 カウンターのとこまで来ると、受付嬢が依頼を受けたときと変わっていることに気がつく。 「ギルドカードの提示をお願いします」 先程同様、ライナはギルドカードを出した。 「ライナ・フレイル様ですね。ご用件はなんでしょうか」 「依頼達成の報告にきた」 「依頼の種類はなんでしょうか」 「討伐系だ」 「それでは依頼用紙と魔石の提出をお願いします」 ライナは依頼用紙とウッドゴーレムの魔石32個を、カウンターに置いた。 その依頼用紙を見た受付嬢は思わず、大声を上げてしまった。 「SSランク相当!?」 それを聞き、周りがざわめく。 (はぁ、またか……) 「すいません。魔石をお預かりしてもよろしいでしょうか」 「あぁ、そのために持ってきたからな」 「お預かりします。……魔石の照合完了。ウッドゴーレムのものと確認しました。数は……32。2体プラスですね。一体につき、15000ギルですので総額480000ギルになります。お支払いは現金にしますか。それとも、ギルドカードへお送りしましょうか」 ギルというのはアクリウスのお金の単位である。 「ギルドカードに送ってくれ」 「わかりました。それではあなたに悠久の光が交わりますことを」 ライナは居心地の悪さを感じながらギルドを出た。
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