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ギルドの前に転移すると、空は既に茜色に染まっていた。
(もう夕方か。早いところギルドに依頼達成を報告して、とっとと帰って寝よう)
そう思い、ライナはギルドへ入っていった。
カウンターのとこまで来ると、受付嬢が依頼を受けたときと変わっていることに気がつく。
「ギルドカードの提示をお願いします」
先程同様、ライナはギルドカードを出した。
「ライナ・フレイル様ですね。ご用件はなんでしょうか」
「依頼達成の報告にきた」
「依頼の種類はなんでしょうか」
「討伐系だ」
「それでは依頼用紙と魔石の提出をお願いします」
ライナは依頼用紙とウッドゴーレムの魔石32個を、カウンターに置いた。
その依頼用紙を見た受付嬢は思わず、大声を上げてしまった。
「SSランク相当!?」
それを聞き、周りがざわめく。
(はぁ、またか……)
「すいません。魔石をお預かりしてもよろしいでしょうか」
「あぁ、そのために持ってきたからな」
「お預かりします。……魔石の照合完了。ウッドゴーレムのものと確認しました。数は……32。2体プラスですね。一体につき、15000ギルですので総額480000ギルになります。お支払いは現金にしますか。それとも、ギルドカードへお送りしましょうか」
ギルというのはアクリウスのお金の単位である。
「ギルドカードに送ってくれ」
「わかりました。それではあなたに悠久の光が交わりますことを」
ライナは居心地の悪さを感じながらギルドを出た。
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