86人が本棚に入れています
本棚に追加
「佐和ちゃん、さすがの僕も限界なんだけど……」
苦しそうな顔で肩を震わせる陸人に至って冷静に返す。
「……陸人。この作品に18禁要素は必要ないわ」
「はいぃぃぃっ!? 意味がわからないんだけどーっ!?」
女の子にそれを言わせるなんて、と思いながらも善意の固まりである私はすらすらと答えてあげる。
「……“限界なんだけど”つまりそれは、もうイ――」
「恥を知れぇぇえ! 佐和ちゃん、佐和ちゃんは女の子なんだよ! 悲しいけど女の子なんだよ! だから、もう少しだけでいいから自重しようっ?」
「……必要性を感じない」
「感じてよ!」
……あ、また。
「……18禁……」
「佐和ちゃん、もう喋らないでいいよ……」
乾いた笑い声を上げながら、陸人は肩を落とした。
最初のコメントを投稿しよう!