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応答の再生テープを、私は止めるよう隣に立っている隻腕のアンドロイドに告げる。笑い声が止む。
それと連動するように他の動作も止まっていく。棺を開くと2体のアンドロイドが首だけを向け合って横たわっていた。あちこちから煙が立っている。
アンドロイドが1体ずつ運び、廃棄場に持っていく。
人間に近すぎるアンドロイドの存在が拒絶されて、10年。私は生み出したアンドロイドを殺し続けた。
生命を冒涜する犯罪者もしくは生命を作り出すことに成功した天才。それが私だった。
世論は最終的に前者を選んだ。犯罪者となり、私は刑を命じられた。
「全てのアンドロイドの破棄」
私にとって極刑以外の何者でもなかった。
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