せいしゅんバンプ

クラス割!

空は『これでもか』と言わんばかりの快晴。

桜の花びらも、堪えきれずに散り始めていた。

(頼みます神様、私、山本 葵に是非、是非!!人生で最大の幸運を恵んでおくんなまし!!)

玄関に入れば掲示板に新しいクラス割の表が貼られていた。

そこに１人の男が立っていた。
彼の名前は山本 葵。
成績は中の中、運動神経も人並みの、言わば普通の高校２年生だ。

そんな彼はなかなか表を直視出来ずにいた。高校生活で一番楽しいと言われる２年生での生活、その『楽しい』か『地獄』かは、その表で決まってしまう。

(だだだ大丈夫だ!!問題ない!!今朝の占いも２位だったし、鳥のフンも俺の右肩に降臨されたんだ!!持ってるよ!!今日の俺は持ってるよ!!)

実際運が良いのか悪いのか分からない悩める１６歳の隣に、とある人物が現れた。