第一章/変動はいつも突然やってくる。

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今は二人で街道を歩いている。   ーソリアと言う街でさっき商品を渡したエラールが飲食店を営んでいて、特別な香辛料をルール商店…ルーディ達の親に依頼し、彼らが配達に来たと言う流れだ。   ちなみにソリアからルーディ達の家がある、アスカナまでは徒歩で3日ほどだ。   ソリアからアスカナ方面に行く途中にある小さな村があるのだが、そこまで行くのに約半日かかる。   だから、早く街を出ないと陽が沈むと言う訳で、街道を歩いているのだ。     「兄さん…」   不意にエディアが不安そうな声を上げる。   「ああ。分かっている。エディアは下がれ!危ないからな」   ルーディは手でエディアを下がらせ…   「ほう?俺達がよく分かったなッ!お前たち…商人だろ?なら、分かるだろう?」   そう… 陽が沈むから早く移動したかった以外にも理由はあったのだ。   商業として大きな街であるアスカナとソリアは、商人が多く出入りしている為に、その商人を狙った盗賊の類が頻繁に出る。   これもルーディが危惧していたもう一つの理由だった。   「お前らは盗賊か?俺は盗賊に用はねぇけどな」   「ー盗賊だと?違う!我らは、義賊だ!裕福な商人から品物を頂いて、困っている人に配る。だから断じて盗賊などと言う輩ではな~いッ!」 少し間の抜けた声を発して、ルーディ達を威嚇する。   「ー同じ…だよね?兄さん」   「ふ。そうだな。当人が何と言っても奪われる者にとっては、盗賊も義賊も同じだ」   薄汚れた、みの虫みたいな格好をした義賊?が吠えた。   「何を話しているのだ?我らの声が聞こえなかったか?あるいは、恐怖で逃げる算段でも……ぎゃッ!?」   いかつい義賊もどきのリーダー格の顔面にいつの間にか抜きはなった銀の剣の腹でルーディは力いっぱい叩いた。   嫌な笑みを零しかけながら声高らかに語っていた、義賊もどきのリーダー格は情けない声を出して…しりから地面に落ちた。   「てめぇ!!何しや…が…るぅッ!?」   義賊もどきの子分の一人がドスの効いた言葉を吐いたが…最後は何故か声が裏返り、すっとんきょうな声になっていた。   「ああ?なんだ?」   ルーディも剣を片手に、義賊もどきの様子が一変した事に首を傾げた。   「お、お前ッ!?まさか…ルーディ・ルールかッ!!」  「ああ!?そうだが…それがなんかあんのか?」  
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