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しばらくすると、ルーディの目の前にくたびれた木材が散っている場所が目に入った。
「あそこか?」
ゆっくりと気配を殺して、木材の欠片が散っている場所へと進む。
ルーディは手頃なサイズの欠片の一つを拾って、ポケットから布と瓶に入った液体を取り出した。
布を上手く木材の欠片に巻きつけて、液体を染み込ませる。
そして…
ポケットから小さな火打ち石を取り出し、カッカッと打ちつけて火花を作り…布に当てると妙に明るい光を発した赤い炎が生まれた。
「こんなものか」
と、簡易松明を作って片手持ち…声を上げた。
辺りを照らすと…くたびれた木材が散っている奥に空洞を見つけ出した。
「あれか?」
松明を近づけると、空洞の奥が照らされて、中の様子が見えたが…想像以上に深い。
「…子供の足だ。そこまで奥には行ってないだろうが…この闇の中で一人か。正直な所…ゾッとする」
だからこそ、早く見つけてやらねばと深い闇の入り口に足を踏み入れた。
真っ暗な世界。
嫌な噂があるだけに、どうしても不気味な雰囲気を感じてしまう。
それでもルーディは少しずつ少しずつ闇の奥へと進んでいく。
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