318人が本棚に入れています
本棚に追加
「お前自身の問題だろ。俺は関係ない」
森澤は背を向け、去ろうとしている。
「―あ…」
織衣は手を強く握りしめた。
「待って!私…結婚しない!だから…また会ってくれる?」
森澤が立ち止まった。
「―…本気なのか?」
織衣は頷いた。
「本気です」
森澤は微笑んだ。
「―そうか。じゃあ結婚を白紙にしたら、あの川辺で会おう」
「―本当に…?」
「ああ」
織衣は嬉しくて涙が出そうになる。
ずっと、ずっとこの日を夢で見ていた。
やっと夢が現実になるんだ。
最初のコメントを投稿しよう!