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桜はもう散ってしまい、葉が繁っている。
(6月だから当たり前か…)
川辺は日に当たり輝いていた。
「―…」
奥から森澤の姿が見えた。
「―先生…」
「早いな」
「―はい」
「―…」
織衣は言葉を探していた。
まだ森澤を見ると胸がときめく。
こんなにも愛しいのに。
「―お前の決断は正しい」
森澤の方から切り出した。
「もう、あの頃には戻れない」
織衣は涙が溢れた。
「―先生…」
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