2011年~ジューンブライド~

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桜はもう散ってしまい、葉が繁っている。 (6月だから当たり前か…) 川辺は日に当たり輝いていた。 「―…」 奥から森澤の姿が見えた。 「―先生…」 「早いな」 「―はい」 「―…」 織衣は言葉を探していた。 まだ森澤を見ると胸がときめく。 こんなにも愛しいのに。 「―お前の決断は正しい」 森澤の方から切り出した。 「もう、あの頃には戻れない」 織衣は涙が溢れた。 「―先生…」
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