16人が本棚に入れています
本棚に追加
「おはよー愛結!
…………と満」
「おはよ~」
「はよってか今の間は何!?」
珍しく、朝一からする颯の声。
いつも早くても、遅刻ギリギリなのに……
颯の挨拶にツッコむ満……。
確かに、変な間があったような……。
「えぇ~…だってなぁ……
俺、最強のライバル焚き付けるつもりなかったのに焚き付けちゃってさぁ……
失恋しちゃうしぃ~…」
「悪かったよ…本当に……
でも俺、颯には感謝してる…。
全部、図星だったから…
ありがとう…颯……」
可愛いぶって話す颯に…
苦虫を噛んだみたいな顔の満……
でも、私の知らない所で何かあったのか……
満は、真剣な顔で…颯を見て話した……。
颯もさっきまでのおちゃらけた雰囲気はなくて……
「泣かしたら、即奪うから!!」
「大丈夫!
絶対、泣かさないから!!」
楽しそうに笑う2人…
なんか…私だけ仲間外れだな……
疎外感を感じちまうぜ……。
「妬いちゃうなぁ……」
「えっ…?
愛結!? あーゆー待ってー!!」
私は、ポソリと呟き…
2人の横を通り過ぎた……。
やっと私の存在を思い出したのか…
慌てて追いかけてくる満……
拗ねたもん。
そんな2人の後ろ姿を見て……
「これからが大変だろうなぁ…あの2人……」と
…颯が呟いてたなんて知る術もなく……
私達は、手を繋ぎながら教室へと向かって歩き出していた……。
---end---
最初のコメントを投稿しよう!