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「お前らは、今日も仲良いなぁ」
「はよッ!! 颯-ハヤテ-」
「……別に、仲良くないから」
楠 颯-クスノキ ハヤテ-……
颯の声に挨拶する満……
私は、そんな満を横目で見て…
机で寝る体勢を作りながら呟いた……。
「ホントに可愛くないね、お前は……
ちょっとは、満の事…見習えよ」
「……このボケの何処を見習えってんだ……」
「愛結ひどい!!」
私の態度に、満を見習えと満の頭に手を置く颯……
私は満の顔を見て毒づくと満が頬を膨らませ拗ねる仕草をした……。
「私は、まだ眠いから寝るんだ!
私の眠りを妨げんじゃねぇよ……」
「ホントに可愛くねぇ…
行こうぜ、満」
「うんッ!」
シッシッと、動物を追い払うようにする私に…
颯は、満を連れ…
私の席から離れて行った……。
颯の席に行った満は、廊下の誰かと話してる……
確か、一つ上の先輩だ……
颯と仲良い人…
嬉しそうに話す満……
そんな後ろ姿を
私は、ただ見つめていた……。
満は、本当に分かりやすい……
満…あぁいうタイプ好きだもんな……。
先輩は、オレンジっぽい茶髪に着崩した制服……
颯の知り合いじゃなきゃ…近づかないよ……私。
まぁ…颯もなんだけどな……
ちょっと俺様が入った感じで……
身長高いし、イケメンだけど…
金に近い髪を左側だけ編み込み…
露になった左耳には、ピアスが3つ……。
どちらかと言うと……
不良だな…ってか、不良だ……。
同じクラスで、中身を知らなかったら関わりたくない人種だなぁ……
颯の事は、置いといて……
満の好みは何も変わらない…
中学の時も…
やたらと私達にちょっかい出してきた怖いと有名な先輩がいて…
その先輩と会うたび、話すたび、名前を呼ばれるたび…
満は、顔を赤らめていた……。
満は…同性愛者だ……
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