私の幼馴染み

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  上城先輩の卒業式… 満は、ひたすら泣いていた……。 でも、学校で会えなくなった変わりに放課後や休みに会う事が増えていった… 先輩が高校に入学して、私達が中学3年になった頃…… 先輩が彼女と別れた……。 満は、複雑そうだったけど…… きっと喜んでたと思う……。 でも、最悪な事が私の知らない所で起きていた……。 それに気づいたのは…… 先輩が彼女と別れて半年後の事…… 上城先輩に、私が告白された……。 確かに、カッコイイとは思ってた… 怖いと有名だった先輩だけど…… 優しい事も知ってたし…… なにより…クラスの女子にハブられてる私を慰めてくれてたのは、上城先輩だったし…… 嫌いなわけがない… でも…それは、憧れであって… 恋愛感情とは違うと思ってた…… ……それに、満の好きな人だから…… 先輩の告白を断った私に… 先輩は、最悪な事を口にした…… 「満にずっと相談してたんだ… あいつに『頑張って下さい』って言われて踏ん切りついたんだよ」 先輩の言葉に絶句した…… 満は…どんな顔で…先輩の話を聞いてたの…… どんな気持ちで…相談を受けてたの…… どんな気持ちで…どんな顔で… 先輩の背中を押したんだよッ!!!! あんなに、分かりやすい満の態度に気づかない先輩より…… 傷ついてた満に気づけなかった自分が情けなくて…… 涙が出た…………。 自分の気持ちを幼馴染みとしてのものに変えるのに必死で…… 大切な幼馴染みが傷ついてた事にすら気づけなかった…… 自分の事ばかりで…… 満を傷つけてしまった……。 その時、決めたんだ…… 恋愛感情なんていらない…… 満が幸せって笑うまで… 私は、人を好きになんてならないって…………。 そのせいか…ハブられてたせいか…… 私は、無関心、無表情と周囲から言われるようになった……。 あぁ…可愛くないともね……。 .
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