プロローグ

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「それはたいちゃんが悪いでしょ…調子に乗ってケンケンで走り始めるから…」 俺が言った通り、何を考えたかたいちゃんは急にケンケンで走り始め、勢いよく地面にキスをかました。 心の中で、 タッチダウンッ!!!! っと叫んだのは言わないでおこうかな。 「マジウケル!あの時のたいちゃんの顔は写目取るレベルだったよ!」 俺に賛同するように目に涙を受けて笑う和春。机を叩いて笑う姿を見ると、相当ツボに入ったようだ。 「ちょ、好きでケンケンしたわけじゃないから!あれは足元に猫がいたから避けようとーーーー」 「はい、嘘です。調子に乗っていました」 ヒトはそれぞれの性格があって、顔もそうだが全く同じってことはないと思う。 たいちゃんは温厚であるし、和春は適当。ヒトを勝手に分析している俺はめんどくさがり屋。俺は顔も普通だし、性格も普通…そんな俺が唯一誇れることといったら友達がみんないい奴ということ。 小、中、高、そして現在。俺は優しく素晴らしい友達が多くいる。それだけは胸を張って自慢できる唯一の事柄だ。 まあ、自分自身の自慢ではないんだけどね。
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