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†鷹 side†
「……ふ~ん」
生徒会室の窓から外を眺めていた俺は、面白いものを見つけて目を細めた。
今時、オタクでさえしないような格好をした奴が、校舎を見上げてキョロキョロしている。
背はそこそこあるようだが、黒縁眼鏡と鬱陶しい前髪に隠されて、顔は全く見えない。
(アイツ、何者だ?)
この学園の生徒は、全て頭に入っているが、あの男は見たことがない。
あんな変わった奴、一度見たら忘れない筈だが……?
「何か面白いものでもありましたか?」
「……まぁな」
振り向くと、女と見紛うほどの繊細な美貌の男と目が合う。
生徒会副会長である慎とは、幼なじみで腐れ縁だ。
誰に対しても敬語で話す慎は、一見温厚そうに見えるが、中身はなかなか強かだ。
「珍しいですね。貴方が何かに興味を持つなんて……」
「そうか?」
ニヤリと笑いながらとぼけると、慎がついていけないとばかりに肩を竦めた。
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