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「何言ってんの?俺があんな進学校に入れるわけないし」
「嘘は良くないよ、ハルちゃん」
にっこりと笑って断言した侑に、心臓が嫌な音をたてる。
「高校入試、手を抜いたでしょ」
「……っ!?」
図星をさされて、唖然とする。
まさか、侑にバレているとは思わなかった。
俺と侑は小さい頃から、何をするのも一緒だった。
昔から可愛く、常に周りからチヤホヤされていた侑と違い、平凡な容姿の俺は、全く見向きもされなかった。
目立ちたい願望が無い俺は、その環境に特に不満はなかったが、俺の人生はこの双子の弟のせいで、波乱続きだと言っても過言ではない。
侑は何故かその取り巻きの中から親しい友達を作らず、いつも俺についてまわっていた。
そうなると当然、相手にされない奴らのやっかみは俺に向かうわけで……。
侑と違う高校を受けて、やっと侑から解放されたと思っていたのに、やっぱり世の中はそう甘くはないらしい。
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