†第一章†

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†悠 side† (なんで、こんな格好しなきゃいけないんだ?) 俺は校門をくぐりながら、内心首を傾げる。 あの時、侑から貰った袋に入っていたのは、カツラと眼鏡だった。 俺は高校入学と同時に、周りの影響もあって、髪を金髪に脱色していた。 こんな進学校に、金髪なんかで登校した日には、悪目立ちするだけじゃなく、一発で停学になりそうだ。 だからカツラが必要なのはわかるが、この黒縁眼鏡はなんなんだ? 俺は視力は悪くないし、眼鏡をかけたこともない。 (しかも、一体どんな趣味してんだ?) ボサボサのカツラは前髪が長いせいで、鬱陶しいし、黒縁眼鏡はかけなれてないせいか、時々ずれてくる。 それに、この格好……。 どこからどう見ても、オタクスタイルだよな。
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