君と過ごす四季 -Spring-

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- 絨毯の色は桜色 - 桜の精と例えられるほど彼女には桜が似合う。 薄ピンク色のシャワーの中、嬉しそうにクルクルと回る俺の彼女。 「一樹会長!見てください!」 見てるよ、お前があまりにも綺麗だから目が離せないんだ。 「そんなにはしゃいでると転ぶぞ」 大丈夫ですよ、と笑う月子の体がグラリと傾く。 「キャっ!」 倒れる月子の体を抱き止める。 小さな体が腕の中に収まる。 「言ってるそばからお前、は?ぅお!?」 小さな段差に躓いた俺の体は月子を抱き締めたまま背中から倒れた。 「いってぇ~大丈夫か、月子?」 「ふふ、会長がかばってくれたから大丈夫です」 ありがとうございます、と言って起き上がろうとする月子を引き寄せる。 「会長?」 「もう少し、このままで…」 抱き締めた温もりが名残惜しい。 「なんだか、ピンク色の絨毯に寝てるみたいです」 「そうだな」 「会長…」 視界を掠めたのは栗色の月子の髪。 触れたのは柔らかで甘い月子の唇。 「お、お前!?」 突然な事に顔に熱が集まるのが分かる。 多分今俺の顔は真っ赤になっているだろう。 しかし俺よりも月子の方が真っ赤になっているのは間違いないだろう。
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