忍び寄る鬱

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忍び寄る鬱

「みちる…俺なんか変なんや。 仕事で何度言われても言われた事忘れてしまったり、何をやってるか分からない状態なんや。 どうしてんやろ。なんかどうしたらいいんやろ…。山口にも怒鳴られてばかりやし。」 旦那はそう言ってため息ばかりでしんどそうにしていました。相当精神的に参ってるみたいでした。 旦那は日給月給の仕事。休めば給料に響きます。有給もありません。 私の仕事も運悪くちょうど暇な時期で家で待機中で、旦那に 頑張ってもらうしかありません。 貯金なんか勿論ない上、私が汲んだしまったローンまでありました。 心配しながらも毎日暗い顔をした旦那を無理やりに送り出すしかありませんでした。 「最近眠れない。」 そう言って夜中もテレビをかけて起きている旦那。 山口さんとも頻繁にもめ、責められているようでした。 もうその時の旦那には自分でコントロールして仕事をする事が出来ない状態にまで追い込まれていたのです。 そんな状態まで追い込まれてるとも知らず、私は旦那に頑張ってもっと態度を直さないとと口にしていました。 そしてある日 …とうとう恐れていた事が…… 旦那がまた帰宅時間に帰ってこず連絡が取れなくなったのです。
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