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悲しみの森を抜けた先に
一体何が見えるのだろう
悲しく
虚しく
儚く
淋しい
そんな森の中を
ひたすら歩いたその先には
明るい街は
広がっているのだろうか
ただ
悲しくなって
寂しくなって
誰かに拾われたいだけ
そっと
手を差し伸べてもらいたいだけ
そんなことがあれば
この虚無感はなくなるのだろうか
今聞こえるのは
軋む音
心が
軋む音
錆び付いて
これでもかという程に
動きにくくなっている
目が黒いうちは…って
皆よく例えるだろ?
なら俺は
なんて例えればいいんだろう
もうすでに
目が黒くない
俺は
歩くのは止められない
この世に生まれ落ちたその瞬間から
止まる事が出来ない歩みを
俺らは続けている
その歩みが
何処に向かっているか
どの道を歩いているのかで
その人の人生が決まる
もちろん
誰かと同じ道を歩んでいく人なんていない
誰かが残した足跡はあれど
その足跡は
何処かで違う人の足跡に変わる
そうして俺らは
人生を進んでいく
その道が
山の中の道なのか
海の中の道なのか
喜びの山か
幸せの海か
それとも俺みたいに
悲しみの森なのかは
それぞれ違うだろう
進む度に悲しくなって行く
俺が歩んでいるこの道
いつ終わるんだろうか
周りには
太陽の光を遮る程に
成長した大木達
木々の間に見えるのは
暗闇
地面には
ここを歩いていたであろう
先人達の足跡
彼らは
この森を抜けられたのだろうか
俺も
抜けられるのだろうか
そして
目の前には
無
何もない
何かあるのだけれど
俺には
無にしか見えない
希望を持つのはもうやめた
意味が無いから
でも
想いは持ち続けている
救って欲しいと
拾って欲しいと
待ち続けている
歩きながら
さも
拾ってくれる誰かを
こちらから迎えに行くように
あぁ
そうか
この森を抜けたら俺は
死ぬんだ
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