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僕の隣の席の机の上に、花瓶にさした花が置いてある。
この席は、宮川 里穂という女子の席だ。
花を見て、僕は友人の祐樹に聞いた。
「宮川さんは?」
祐樹は、答える。
「死んだらしいよ」
「そうなんだ」
クラス内の誰に聞いても、宮川さんは死んだと言われる。
そんなはずないんだ!
だって、宮川さんは今現在、僕の目の前にいるんだから。
宮川さんは、寂しそうな目で僕を見つめている。
「宮川さんそこにいるじゃん」
僕は、宮川さんを指差して言った。
「こえーこと言うなよ~。拓也もしかして、霊感とかあるのか?」
「祐樹じゃ話しにならねーな」
僕は、クラスで一番しっかりしている前野に声かけた。
「前野は、宮川さんのこと見えるよな?」
「は⁉なに頭おかしいこと言ってんの?里穂は、昨日〓屋上から飛び降りて死んだでしょ!葬式だって行ったじゃない!拓也もしかしてショックで記憶喪失にでもなったの⁉」
前野が大きな声を出したせいで、クラスの全員(宮川さんを除いて)が僕のほうを見た。
何がどうなっているんだ。
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