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教室に戻り、宮川さんに声をかけてみた。
「宮川さん…元気?」
宮川さんは小さくうなづいた。
「良かった。宮川さん、何かあった?」
どっからどう、見ても宮川さんは生きている。
「私に話しかけちゃ、ダメだよ。」
「どうして?」
「私…死んでるから・・・」
鳥肌がたった。
「生きてるじゃん、ここにいるじゃん」
「ありがとう」
そう呟いた宮川さんの目に涙が浮かんでいた。
その時のクラスの仲間からの冷たい視線に、僕は気付かなかった。
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