前野 恵美

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 誰とも会話することのない1日。 と、言っても先生とは普通に話ししたし別に不便ではなかった。 だけど、やっぱり寂しくて悲しかった。 幽霊にでもなったような気分だった。 僕がいなくても、このクラスは変わらないんだな。  そんな日が続いて、3日後。祐樹に声をかけられた。 「拓也、おはよう」 「おはよう」 久しぶりに言葉をかけられたから、驚いてしまった。 「拓也、今日は部活でるのか?」 「あぁ、風邪もよくなったし。でようかな」 「拓也がいないと、つまんないんだよなぁ😁」 「そっか」 祐樹の言葉が嬉しかった。 友達と喋るってこんなに、嬉しいことだったんだな。  前となにも変わらない日。 ただ一つ違うのは、いつも明るい前野が暗いこと。机に伏せたまま動かない。 そして誰も、前野に話かけようとしない。
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