庚信二

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「…へー新曲出たのか!お前あのアーティスト好きだな~。あっそうだ、今度武道館でライヴやるって…」 ……私はまだまだ止まりません! 今日もめげずに頑張るぞ♪ 学校にいる間は基本的に声をかけます。 信一は友達の前では相手にしてくれます。 しかし、昼休みに信一はソッコーで職員室に先生と世間話をしにいきます。 職員室でラヴラヴするのはちょっと無理かな。 なので、あえて竹中君と西園君の居るまえで… 「放課後、一緒に帰ろ?」 「おぉ?信一にモテ期到来か?」 竹中君が冷やかしている。 ナイスフォロー!これで断りづらくなる。 「いいっすよー」 信一はニコッとして一発オーケー! いや、いつもここまでは行くのよね… え?軽く敬語? 何言ってるのもう一人の私。 そんなのはどうでも良いのよ。 それより、私がいかに信一に逃げられない様にするかよ! ときは帰りのホームルーム。 信一の席は窓際。 一方、私の席はドア側。 私のマスターストライクグランドダッシュなら、信一が席を立つ前に… 捕獲できる!! 「きりーつ、れー」 西園君の号令で、待ての状態から解き放たれる。 行 く わ ! 風になって地をかける。 全てを薙ぎ倒す乙女ダッシュ! 「信ぃ…「庚君は先生と生徒指導室に来るようにー」 ぉいぉい…マジかよ… センコウぅぁあああああ!!
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