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「あ~もう、大人しくしてくれよ~!これから晩飯作るんだからさぁ~!」
俺はコジの隣に立ち、食材を手に取ってまな板の上に移動させた。
コジが暴れていないうちに食材の皮を取ってしまおうと手早く包丁を持つ。
「部長の飯はうまいんだよなぁ~」
へらへら笑って、こっちを見ながら机に突っ伏すコジ。
酒が手から離れて落ちそうになったので、俺は慌ててそれを制止した。
「は~もう、お前らってほんと欲望の権化だよな」
深いため息をつくと、コジはぼーっとした目で俺を見上げて首をかしげた。
「部長も、そうでしょ?」
そう言ってコジはキラキラした笑顔を向けてくる。
うっ、かわいい…かわいい…んだけど…
「俺は違う」
ここは、ビシッ!と船長らしくお説教をしなくては。
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