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「…っ!」
先輩が痛みで声をあげる。
苦痛で顔を歪ませる姿を見てると妙にゾクゾクしてきた。
「わからないんですか?」
俺の声に反応して視線を向けた先輩の目は、少し怯えていた。
「俺、本気です」
俺の真剣な目を見た先輩はやっと事態を飲み込めたようで、
固定された手首に力を入れようとする。
いつもの筋トレのおかげかさすがに力は強い。
これは時間をかけるわけにいかない。
「浦正先輩の事、ずっとずっと前から見てました」
先輩の動きに少しだけ躊躇が見えた。
右手を太ももに這わせると、彼はビクンと一瞬跳ねた。
それに自分で気付いた先輩は、一気に顔を真っ赤にする。
「まんざらでもなさそうですね」
「そんなんじゃ、ねぇよっ…!」
苦しそうに首を振って必死に否定しているが、
浦正先輩の表情から、動揺の色は隠せてない。
すぅっ、と俺の中に久しぶりに冷静さが戻ってきた気がした。
「俺から逃げようと思わないでくださいね」
抵抗しようとして乱れた服を、徐々に脱がしていく。
服に隠れていた素肌が夜風に晒されると、先輩は あっ…、と小さな声を出した。
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