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「……。」
まるで頼れとでも言うように突然現れたこの女性…いや、僕より年は上だろうがまだ成人と呼べる姿ではないだろう。
って、この少女を見てる場合じゃない!間違っても可愛いとか思ったりしないぞ!
……落ち着こう。ていうより僕は誰にこんなこと言ってるんだ。
しかし、なぜさっきまで、気配を感じなかったんだろう。いや、今も目の前にいるのに、ほとんど気配がない。これが影が薄いというやつだろうか。
まあいいか、とりあえずこの少女を起こして今の現状を確認するべきだろう。
「そこの人、起きてください」
…………………。
「起きてください!」
…………………。
「起きろ!!」
………まるで起きる気がしなかった。困った、間違っても今晩、この人と一緒に寝る事だけは勘弁願いだい。
レルは考える、少なくても自分だけでもここを抜け出すために…
第一話完
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