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そこに立っていたのは、金色の短い髪と耳に光る銀色のピアス。 細身に見えて、鍛え上げられたような上半身。 歳は、私より少し上だろうか? ポケットに手を突っ込んで、こちらを睨み付けてる。 「なんだ?てめぇ?」 私の手を掴んでいる男達が、負けじと睨みをきかせながら、その金髪に凄んでみせた。 それでも金髪の彼は動じることなく、私たちの方に近づいてくる。 「悪い、それ俺のツレなんだわ。 だから返してもらえる?」 言い方は優しいけれど、目は笑っていない。 男達はチッと舌打ちをしながら顔を見合わせると、面倒臭くなったのか諦めたように手を離した。 ホッとして腕を擦りながら逃げようとすると、男の一人が腹いせにその金髪の彼の方に私を突き飛ばした。 「キャッ!」 そのまま金髪の人の胸に投げ出されると、彼がしっかり受け止めてくれる。 男達はもう私には興味が無くなったのか、忌々しげに怒声を浴びせながら、どこかへと消えていった。
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