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そこまで言い終わると、それまで遠くを見ながら話していた目を私に向けて、翔吾は優しく微笑む。 「でもさ…… 今、思うと学校行っときゃ良かったなぁとか思うわけ 中卒ってお前、知ってる? 仕事とかめちゃめちゃ制限されんだぞ! 今なんか大卒だって就職なんかないっつーのに、中卒なんて、キツイ、汚い、休みがない……っていう仕事しかないんだぜ?」 私を学校に行かせようと、必死に説得してくれる翔吾の気持ちが嬉しくてたまらなくなる。 「だからな? 学校はちゃんと行っとけ? もし寂しくなったり、辛くなったりしたら…… その時は俺に会いに来てもいいから、なっ?」 あまりにも必死にそう言われて、私は仕方なく頷いた。 翔吾は嬉しそうに笑って、また私の頭を優しく撫でる。 ずっと闇の中にいた私にやっと降りてきた一筋の光。 それが翔吾だった。 そしてこれが翔吾と私の初めての出逢いでもあった。
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